海老芋

京野菜【海老芋の栽培方法】今年も豊作の予感・技術力の差で明暗が分かれています

 この記事では、先日訪問してきた京都府丹後地域の生育状況について紹介します。(海老芋25)

 3年連続の猛暑の年になっていますが、海老芋の生育にとっては追い風で今年も豊作が期待できそうです。しかし、この猛暑を活用できるかどうかで農家の技術力が試されているとも言えます。
 先日、京都府丹後地域を訪問する機会があり、技術力の高い産地の圃場を見てきましたのでその生育状況を紹介します。

すでに親子逆転

 名人ではなく普通に出荷している農家さんの圃場を見ましたが、レベルの高い栽培管理を実感しました。

 管理作業は基本どおりの日程で行っておられるようで、8月までに土寄せを終了し、摘葉中でした。(親茎切除はされていません)
 大きく良好に繁茂している茎葉は全て子芋のもので、親茎は摘葉0枚管理により退化していました。すでに親と子の勢いが逆転し、想定どおりの生育をしている印象です。

 また、親茎近くから出てきた子茎(セミ)は、親芋からの養分が滞り先輩子茎の日陰になったことで生育が停止していました。やはり「芽ぞろえ」は必要ないですね。

汚班病を臨時追肥で回避

 うね間潅水は適度に行われていましたが、多回数の実施により肥効低下が発生しかかったようです。そのため、下部の葉に「汚班病」が発生した株がいくつか見られました。
 「汚班病」が夏から子芋の葉に発生すると、子芋肥大に必要な養分が不足してしまいます。

 しかし、初発段階で臨時追肥を実施されたようで、肥効回復により上部の葉には発生が見られませんでした。
 名人と呼ばれない農家でもこの対応力。産地レベルの高さを実感しました。

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“Kyoto Vegetable Spotlight: Ebi-imo Taro Cultivation Techniques — Another Promising Harvest Year, Where Technical Skill Makes All the Difference”

This article introduces the current growth conditions observed during a recent visit to the Tango region of Kyoto Prefecture.