海老芋

京野菜【海老芋の作り方】京都産の磨き方教えます

 海老芋は1個当たり単価の高い京野菜ですが、出荷の時に一手間加えることで市場での評価が高まり、一層高値が付きやすくなります。京都府産では、この作業を励行することで、他県産との伝統的格差を演出しています。(海老芋28)

❶芋の根を取る

(1)芋に付いている根を外します。

(2)根を取る時は、芋の肌からきれいに外し、途中でちぎれて残ることがないようにしてください。掘りたては根がしっかりしているので、少し置いてから行うと、楽に外すことができます。

(3)なお、この作業は結構労力がかかるため「根取り機」の使用をお勧めします。

❷芋の汚れを取る

(1)芋に付いている泥等の汚れは、軍手やタオルや柔らかい歯ブラシなどで、やさしくぬぐい取ります。

(2)芋が腐りやすくなるため、水洗いは絶対してはいけません。近年「こえびちゃん」の洗浄が解禁となりましたが、購入後のクレームリスクがあるため、積極的には行わないでください。

❸縞をきれいに見せる

(1)縞が際立つように、縞と縞の間の汚れをていねいに落とします。ここをきれいにすると、縞模様にメリハリが生まれます。

(2)縞模様に付いた汚れは、特にていねいにぬぐいます。この時、強くぬぐってしまうと、芋の縞模様が薄くなるため単価が下がります。縞の部分をぬぐう時は、縞が消えないよう優しくぬぐうようにしてください。

(3)芋の首回り(葉柄の付け根)を整えるため、葉柄を2cm以上残して切除します。

(4)ここまで作業を行ったら、出荷計画に併せて芋を保存しておきます。保存は「やや乾燥した状態」で行います。この時に肥料袋などに入れてしまうと、過湿となり「茎がズルケてしまう」ため絶対にしないでください。

❹芋の首周りを整える

(1)葉柄が細く見えるように、外側の葉柄をむきます。ただし、すべてむくのではなく、切り口が残るようにむきます。

(2)葉柄は切除すると、時間の経過とともに切り口が褐変してきます。そこで、汚く見えることを避けるため、出荷箱に詰める直前に再度切除し、長さを1cmにそろえます。

➎芋を出荷箱に詰める

(1)箱に詰める時は、縞模様が見えて一目で海老芋とわかるよう、縦詰めではなく、横に寝かして向きをそろえて並べます。

(2)ただし、かつては「海老反りが目立つよう」横倒しにしていましたが、現在はなるべく「芋が真っ直ぐに見えるよう」下に向けて曲がりを刺し込むようにしています。

(3)せっかくキレイに並べても、整って見えないと評価が下がります。1つの箱の中で、大きさや形がまちまちだと、いくら階級(重さ)が規格内でも、安っぽく見られてしまいます。市場の評価を高めるため、芋の大きさや、できれば形もそろえてください。

「海老芋」の記事をもっと読みたい方はこちら⇒summary article

Kyoto Vegetables — How to Prepare Ebi-imo: Learn the Traditional Polishing Method Used in Kyoto-Grown Taro

Ebi-imo taro is a high-value Kyoto vegetable, often commanding a premium price per piece. By adding an extra step during shipment, producers can enhance its market reputation, making it even more likely to fetch higher prices. In Kyoto Prefecture, this practice is actively encouraged to emphasize the traditional distinction between locally grown Ebi-imo and those from other regions.