この記事では、遅い土寄せが招く秀品率低下リスクについて、2つ目の原因を紹介します。(海老芋31)

2回目は、「土寄せ」の量が少なく、ランクが落ちて「丸」になった場合です。
サトイモの土寄せ量なので、「丸」しかできない

海老芋は伝統品種ではなく、伝統栽培でできる野菜です。海老芋で使用する品種の「唐の芋」を、普通のサトイモの作り方で栽培しても海老芋にはなりません。
通販で時々見かけるのが、いかにも海老芋になりそうな細長い唐の芋を「海老芋の種芋」として売っていたりしますが、だまされてはいけません。ていうか、そもそも種芋には丸く小さい唐の芋の方が適しています。
というわけで、この事例は普通のサトイモの作り方で栽培してできたものなので、長さが全く足りず「丸」規格にしかなりません。それはそうですよね、エビイモ栽培をしていないのですから。
芋を長く伸ばすには、もっと土寄せ量を増やす必要があります。空中には芋ができませんから。
土寄せ量が少ないため、長さが足りなくて「秀(丸)」

土寄せは行ったものの、寄せる量が少ないとできやすい事例です。海老芋の長さは、土寄せの量が多いほど長くなります。
この写真は、少ない量をチマチマ4回寄せてしまったため、「肩」を張ろうとした時に次の土寄せが行われしまい寸胴になってしまったものです。
この芋を選別するとしたら、形が楕円形なので「丸」となります。
ところが、けっこう「秀」として売られていたりします。こんな形で「秀」と言い張るのはどうかと思いますが。
なお、京都の丹後産では内部だけの出荷ルールがあり、それは「肩の張りの2倍の長さがないと秀ではなく丸にする」というもの。
このルールはわかりやすいですね。丹後だけでなく、府全体で取り入れたらいいのにと思います。
土寄せ量は良いものの時期が遅く、「丸」が伸びてしまった

この事例は、土寄せの時期が遅かったものですが、前回と原因がかぶっていますね。土寄せ時期が適期にできない時は、あきらめて「やらない」という決断も必要です。
あきらめきれず、遅くなっても土寄せを行うのは最悪の結果になります。なぜなら、あきらめたらワンランク落ちの「丸」で済んだのに、ツーランク落ちの「長」にしてしまったのですから。
ところが困ったことに、この形の芋が「秀」として堂々と出まわっていたりします。「丸」より味が劣るのに、「丸」より美味しいと言い張るわけですからよくないですね。
*海老芋の記事をもっと読みたい方は⇒https://qyasai.com/summary-article/
Kyoto Vegetables [Ebi-imo]Cause of Deformation (2): Insufficient Earthing-Up Results in a “Round” Shape
In this article, I will introduce the second cause of the decline in the proportion of top-grade products brought about by late earthing-up.
