海老芋

京野菜【海老芋】種芋の貯蔵①良い芋の条件とは

 このシリーズでは、来年度の栽培の出発点となる種芋の貯蔵について、気をつけるべき3つのポイントを紹介します。今回は、良い種芋を選ぶ時のコツについてです。(海老芋33)

種芋は出荷中に確保しておきましょう

 出荷が始まると、わかっていても、ついつい忘れてしまうのが「種芋の確保」です。そのため、「出荷しなかった芋の中」から良さそうな芋を選んで種芋に回す、ということがよくあります。
 いや、それを当たり前と思っている農家が増えているようにも感じます。

 しかし、このようなやり方では、育苗を開始してから「今年の苗は良くないなあ」という事態になってしまいます。
 そんなことにならないよう、「種芋の確保」は「出荷中に調整作業と組み合わせて行う」ことをお勧めします。

種芋の条件を単純化しましょう

 ところが、出荷の時期は、芋磨きや等級分け等の手間のかかる作業もあり、種芋の確保どころではない、と思う方が多いのではないでしょうか。ごもっともです。

 しかし、その答えは実はとても簡単です。「こえびちゃんの3Sと4Sを種芋」にすればいいだけです。
 これなら、出荷作業に組み合わせて種芋の確保を行うことが容易になります。

 「こえびちゃんは売り物じゃないか」と思う方もいると思いますが、「こえびちゃん」の「3Sは単価が低い」ですし「4Sはブランドではない」ので、種芋に回してもそんなに売上に影響しませんよ。

 それでも納得できない方には、昔の海老芋名人の一言で十分でしょう。「小さく丸い芋は種芋に最適だよ」

 来年も栽培を頑張りたいと思う方には、 苗の段階でケチが付かないよう「こえびちゃんの3Sと4Sを種芋に回す」ことをお勧めします。

良い種芋の条件を整理すると

 次の点に注意して選別してください。

①「子芋」ではなく「孫芋」又は「ひ孫芋」で、形が「丸い芋」つまり「こえびちゃん」規格を取り分けます。
 なお、「セミ」規格でも「おしくらまんじゅう型のセミ」は「丸い芋」なので種芋にできます。

②収穫時の傷や、切り口等の痛みがなく、「頂芽」がしっかりと見えているものから選びます。

③重さが「20~30g(4S)」と「30g~40g(3S)」の小さめの芋を選びます。

④次作の面積から、必要な種芋数を割り出し、少し余裕を見て確保します。
 必要な種芋数は、10a当たり1200個。これは、栽植密度を1000株/10a、ロスを20%としたからです。

⑤「3S」と「4S」だけで数が足りない場合は、「20g未満の芋」から大きそうな芋を追加してください。
 種芋に大切なのは「しっかりした芽」で「芋の重さ」ではありません。(種芋から発根するわけではないですよね)
 20g以下の芋が圃場に捨てられていることが多々ありますが、大変もったいないです。

⑥「2S(40~60g)」の中から選ぶこともできますが、これは緊急の場合に限りましょう。選ぶ時は小さいものを選んでください。
 g単価が高いというのもありますが、そもそも重い芋は種芋には向かないからです。

⑦子芋の統一規格でブランド外の「小(30g~70g)」でも良さそうに思えますが、絶対にやめてください。
 この規格は「小さすぎる子芋」なので、老化していて種芋にはなりません。

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