海老芋

京野菜【海老芋の栽培方法】雑草が大きくなってきたら断根しましょう・通路は中耕培土に合わせて

この記事では、雑草の生育が進んでしまった時に行う、2つの対処法について紹介します。(海老芋14)

「通路除草」は管理機の中耕培土と同時に行う

 5月下旬から6月初旬になると、トンネルを除去し管理機による「第1回土寄せ(+追肥)」=「中耕培土」作業を行う時期となります。
 そしてこの頃には、初期除草をしていても、雑草が再生したり、新しく発生したりして大きくなっていると思うので再度除草が必用となります。

 この時期の除草を「中期除草」と呼び、2つの除草作業「通路除草」と「うね上除草」があります。(今命名しました)

 まず「通路除草」について説明します。

 ただしこの作業は、管理機による「中耕培土」と同時に「自動的に」行えるため、特に意識しなくてもよいでしょう。そのため初期除草を「通路部分で行わなくても」この時になんとかなります。

 この「中耕培土」を行うと、管理機が通路を耕耘することで、通路とその周辺(うねの肩)の雑草を除去することができます。

 なお「通路除草」を行う時は、通路だけ真っ直ぐに管理機を走らせてください。「うねの上も除草したい」気持ちはわかりますが、絶対にうね本体を耕耘してはいけません。

 この時期になると、エビイモの根が通路近くまで伸びています。うねの上で管理機を走らせると、せっかく伸びてきた根を切ってしまい、生育が停止してしまいますよ。(トラクター使用は論外ですが最近はやりなので別記事を予定しています)

「うね上除草」は動力除草器具が便利

 もうひとつの「うね上除草」について説明します。

 うねの上、特に「トンネルの内側」は雑草の生育にとっても好条件のため大きく育っています。このまま梅雨をむかえると、雑草が海老芋より大きく生長し大変なことになるでしょう。

 しかし「通路除草」で述べたように、管理機でうねを耕耘することはできません。ではどうするかというと「人力で除草」するしかありません。人力なら株元もていねいに作業でき親芋の茎を傷つけずにすむからです。

しかしこれは大変つらい作業ですから、なんとか機械で省力・軽労化したいですよね。そこでお勧めなのが「刈払い機(草刈り機)」と「除草用アタッチメント」の組合せです。

 これは刈払い機を動力源とし「除草に特化した機具」を駆動させるものです。取り付ける機具の特徴は「雑草の茎葉を刈る」ではなく「雑草の根を刈る」ところにあります。

 この時期は梅雨とも重なるため、茎葉を刈りこんだだけではすぐに再生してしまいます。再生を極力抑え込むためには「うね表面の土壌を攪拌し、根に大きなダメージを与える」ことが大切です。

 普通の刈払い刃を使用する場合は、刃こぼれを恐れて「少し浮かしぎみ」に作業するため茎葉切除しかできません。
 しかし「根にダメージを与えることに特化した機具」に交換すれば、刃こぼれを恐れることなく土壌表面を攪拌することができ、雑草の再生を防ぐことができます。

 参考リンクを張った機具は、三木刃物の実力あるメーカー製なのでお勧めしたいと思います。「2枚刃の無印」より「3枚刃のDX」の方が土壌攪拌力が強いのですが、「2枚刃の無印」の実力も侮れません。

 下の写真は「畑のシェーバー」による除草作業ですが、茎葉刈り取りも試してみたところ、なんと「切断力もすごい」ことがわかりました。さすが有名ナイフブランドに協力しているメーカーだなと感じました。(上:畑のシェーバーで株元を除草中、下:除草終了時の様子)

*参考「除草用アタッチメント畑のシェーバー」三陽金属株式会社
*参考「除草用アタッチメント畑のシェーバーDX」三陽金属株式会社

 なお除草作業でついやってしまいがちなのは「うねの上を歩く」ことです。何回も言いますが、うねの中では表面近くを根が伸びてきています。

 うねの上を歩いてしまうと、この大切な根を切断してしまいます。これでは管理機が通ったのと同じなので絶対やめてください。

まとめ

 「初期除草」の効果が薄れてきたら「中期除草」を行いましょう。「中期除草」は2つの作業からなっています。まず「通路除草」を行います。ただしこの作業は同時期に行う「中耕培土」で兼用できます。次に「うね上除草」を行います。刈払い機に装着する専用の除草器具を使用すると軽労化が図れます。この器具は、うね表面の土壌を攪拌して雑草の根を切断します。

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When the weeds start growing bigger, cut them off at the root. For the pathway, adjust according to the intertillage soil cultivation. (Ebiimo 14)

When the effectiveness of early-stage weeding starts to diminish, proceed with mid-stage weeding. This process consists of two steps. First, perform pathway weeding, which can be combined with intertillage soil cultivation carried out around the same time. Next, conduct ridge-top weeding. Using a specialized weeding tool attached to a brush cutter can help reduce labor. This tool agitates the soil surface of the ridge, cutting the roots of weeds.