海老芋

京野菜【海老芋】種芋の貯蔵②選んではいけない悪い芋とは(その3)

 このシリーズでは、来年度の栽培の出発点となる種芋の貯蔵について、気をつけるべき3つのポイントを紹介します。今回は、選んではいけない悪い芋の3回目です。(海老芋36)

「頂芽が傷んだ芋」を除去します

●頂芽が痛んだは✕

 種芋には頂芽の他にも芽が複数個付いています。これらの芽はわき芽(あるいは側芽)と呼びます。頂芽は次世代の株になろうとする力が強いため、種芋からは頂芽が優先的に伸び始めます。これが次作の親芋になります。

 この頂芽の勢いにより、わき芽の伸びが抑えられることで、わき芽が育苗中には動きません。さらに、定植後は種芋が痛みだすため、生育初期に親茎(生育した頂芽)の近くからわき芽が出てくることもありません。

 ところが、頂芽が痛んでいると、わき芽が早くから動き出してしまう状況が生まれてしまいます。しかも、動き出すわき芽は1つとは限らず、多い時は3本以上伸びだしてきます。

 こうなると頂芽が育つ養分が分散され、株の初期生育が著しく抑制されることで、土寄せ等の管理が適期に行えず低収低品質に直結してしまうでしょう。

 これを防ぐために、育苗時や定植後に行うとされているのが「わき芽かき」です。地味ですが、意外に手間がとられる作業の一つですね。
 しかし、わき芽が動きにくい種芋を使用すれば、こんな作業は不要ですよね。

 ところが、わき芽かきは当たり前のように栽培暦に載っていることが増えています。多分「種芋の芽の良し悪しを指導しなくなってきた」ことが原因なのでしょう。

 というわけですから、種芋を選別する時に「頂芽が傷んだ芋」を除去することは「わき芽かき」にかかる余分な時間を削減することになるので、ぜひ行ってください。

 なお、省力軽労化を達成(京都府の基準1000時間/10aに対し300時間/10a)している産地では、このわき芽かきは作業スケジュールに入っていません。
 なぜなら「頂芽が一気に伸びる種芋」を選別し使用しているので、わき芽かきは必要ないからです。

“Kyoto Vegetables – Ebi-imo: Seed Tuber Storage (Part 2)
What Kind of Bad Tubers Should Not Be Selected? (Section 3)”

In this series, we introduce three key points to keep in mind when storing seed tubers—the starting point for next year’s cultivation. This installment is the third part of the section on tubers that should not be selected.