この記事では、堀川ごぼうの農薬履歴が栽培に使用したものだけでなく「使用する苗用ゴボウの農薬履歴も加算される」ことについて注意喚起しています。(堀川ごぼう03)

ブランド出荷するためには農薬履歴が必用
この記事は、京都府内の農家が「堀川ごぼう」を「京のブランド産品」として出荷する場合の注意点になります。もったい付けたタイトルのわりに、それ以外の方には関係のない内容ですね。
別の記事「【京のブランド産品】ブランド京野菜が必ずしも特別栽培農産物とは限りません・京野菜は4階建て」で紹介したように、「京のブランド産品」として出荷するためには「京都こだわり栽培指針」の農薬使用基準を満たしていなければいけません。
しかし、ここで注意してほしいのは、「栽培期間の使用回数」には「育苗期間の使用回数」も含まれることです。
つまり「購入した苗で使用された農薬」についても加算されるため、苗を買った場合は「苗の農薬履歴」を入手することが必須となります。
このルールで一番注意したいのは「堀川ごぼう」です。
別の記事「京野菜【堀川ごぼう】品種は「滝野川」?・実は後付け設定」で紹介したように、「堀川ごぼう」は「立派に生育した滝の川ゴボウ」を苗として定植し、再度生育させることで「太く短く中に空洞がある」あの姿に仕上げます。
つまり「堀川ごぼう」の場合は、苗の農薬履歴とは「苗に使用したゴボウを栽培した時の農薬履歴」になるわけです。「堀川ごぼう」の農薬使用回数は「2回の栽培期間の合計」を申告しなければなりません。
そのため、苗に使用するゴボウは「ちゃんと農薬履歴を付けている」ところから購入し、忘れずに「農薬履歴も入手」しなければいけません。
なお「化学肥料由来の窒素成分量」については「育苗期間は除外される」ため心配はいりません。
「京都こだわり栽培指針」は「特別栽培農産物」より緩い数値
農薬使用回数では、次のことにも気をつけてください。それは「京都こだわり栽培指針」で示されている農薬使用回数の上限が、「京都府における農作物栽培に係る慣行レベルの50%以下(特別栽培農産物の基準)」の回数上限ではなく「もうすこし緩い」ことです。
「堀川ごぼう」での、農薬使用回数と化学肥料由来窒素成分量の違いを紹介してみましょう。なお「京都こだわり栽培指針」は、秘密ではないもののおおっぴらにネットでは公開されていないようです。
農薬使用回数 化学肥料由来窒素成分量
2階「京都府慣行」 20回 30.4kg
3階「京のブランド産品」 14回 21.5kg
4階「特別栽培」 10回 15.2kg
つまり「特別栽培より農薬使用回数を少し増やせる」わけですが、これをお得ととらえるかどうかは今後の課題かもしれません。
もっと堀川ごぼうの記事を読みたい方はこちら⇒summary article
まとめ
「堀川ごぼう」を「京のブランド産品」として出荷する時には、農薬の使用回数に注意しなければいけません。「栽培期間の使用回数」には「育苗期間の使用回数」も含まれるため、苗として使用するゴボウで使用された農薬も申告しなければなりません。そのため、苗用のゴボウを購入する時は農薬履歴も入手しておいてください。
Kyoto Vegetables [Horikawa Burdock Cultivation Method] Be Cautious When Purchasing Seedlings! Check the Pesticide History
When shipping “Horikawa Burdock” as a “Kyoto Brand Product,” special attention must be paid to the number of times pesticides are used. The “number of applications during the cultivation period” also includes those during the seedling period, meaning that pesticides used on burdock intended for seedlings must also be reported. Therefore, when purchasing burdock for seedlings, be sure to obtain its pesticide history.