この記事では、丹後地域の重要コンテンツのひとつ「丹後フルーツ」について紹介します。第3回は「ブドウ」についてです。(海の京都05)
丹後のブドウ
丹後では1945年(終戦の年!)から本格的に栽培が始まり、今では京都府産ブドウの3割以上を生産する府内一の産地となっています。
丹後は春から秋の降水量が少なく、湿りすぎな気候を嫌うブドウにっとって栽培に適地した地域です。
また、朝の気温が低いので、色づきが良くなり味にも深みが出ます。さらに、気温の低い朝に収穫すれば房の傷みを軽減でき、品質の高いブドウを提供することができます。
さらに、ワイン用ブドウも栽培され、地元のワイナリーではご当地ワインも作られています。
*ポイント*
・京都府産の3割を生産
・雨が少なく朝涼しいのでブドウ栽培の適地
・ご当地ワインもある
丹後産ブドウの買い方
丹後産ブドウのシーズンは、8月下旬から10月中旬にかけてです。栽培されている品種が豊富なので、小粒、大粒、黒色、緑色、赤色などバラエティ豊かなブドウが直売所などで売られています。
またブドウ狩り園もたくさん設置され、シーズンには取れたてを堪能しようという観光客でにぎわいます。

*ポイント*
・8月下旬から10月中旬が旬
・品種が豊富
・ブドウ狩り園が多い
美味しいブドウの見分け方
房の軸(じく)が緑色のものが新鮮です。収穫してから日にちが経つと、軸は茶色くなってしまいます。
また、粒の張りが良く、白い粉がたくさんついていることも新鮮な目安となります。なお、この白い粉はブルームと呼ばれ、水分蒸発や病気から身を守るために果実が自ら作り出したものです。
皮の色は粒の小さいうちはどれも緑色ですが、だんだん品種固有の色(黒や赤、黄)が付き始めます。熟して糖度が高くなると色素が増え、きれいに着色しますから、品種固有の色が濃いほど甘くて美味しいと言えます。
*ポイント*
・房の軸が緑色をしている
・ブルームがたくさん付いている
・品種ごとの色に濃く着色している
丹後産ブドウの品種紹介
「デラウエア」
収穫時期は8月上旬から。昔からなじみのある「小粒の種なし」ブドウです。食べやすく根強い人気のある品種です。
「紫玉(しぎょく)」
収穫時期は8月中旬から。。「巨峰」の仲間ですが極早生の品種なので、最も早く出回る大粒ブドウです。黒っぽい紫色で、香りがよく、果汁が多くさわやかな酸味と甘みがあります。
「藤稔(ふじみのり)」
収穫時期は8月下旬から。黒色のとても大粒な品種です。果肉が軟らかく、さわやかな酸味と甘みがあり、とても果汁が多くて暑い夏にぴったりです。
「紅伊豆(べにいず)」
収穫時期は8月下旬から。赤っぽい紫色で、独特の香りがあり、甘い果汁がたっぷりの品種です。粒が房から外れやすく流通に適さないため、直売所でしか見られません。この味が好きな人ははまってしまうようです。
「巨峰(きょほう)」
収穫時期は8月下旬から。黒ブドウの定番品種です。黒っぽい紫色で、コクがありとても甘味があります。
「ピオーネ」
収穫時期は8月末から。大粒の種なしブドウの定番品種です。黒っぽい紫色で、大粒の果肉は歯触りが良く、酸味と甘みのバランスが良いブドウです。
「ゴルビー」
収穫時期は8月末から。鮮やかな紅色の大粒ブドウです。糖度が高く、程よい酸味と甘みがあります。
「黄玉(おうぎょく)」
収穫時期は9月上旬から。白っぽい黄色で、ジャスミンに似た香りがする、糖度の高いブドウです。
「シャインマスカット」
収穫時期は9月上旬から。全国的に栽培面積が増えており、人気急上昇中の品種です。白っぽい黄色の大粒ブドウで、マスカットの香りがあり、皮ごと食べることができる糖度の高いブドウです。
*ポイント*
・8月は「紫玉」と「藤稔」がお勧め
・9月は「ピオーネ」と「シャインマスカット」がお勧め
・変わった色なら「紅伊豆」がお勧め
Kyoto by the Sea — Tango Fruits Vol. 3: Grapes
This article introduces one of the key features of the Tango region: “Tango Fruits.” In this third installment, we focus on grapes.