この記事では、丹後地域の重要コンテンツのひとつ「丹後フルーツ」について紹介します。第5回は「みかん」と「ジュース」についてです。(海の京都07)
丹後のみかん
 宮津市側の由良川河口近くには、日本海側では珍しいミカン園が広がっています。
 安土桃山時代~江戸時代末期と諸説ありますが、かなり古くから栽培されていたと言われています。
 由良川沿いは霜が降りにくいため、ほど良く残った酸味と甘さが調和したしっかりした味が生まれ、甘いだけとは違う魅力を作り出しています。
 シーズンの10月下旬~1月中旬には、国道沿いに直売所が並び、ミカン狩りもできることから立ち寄る観光客でにぎわいます。

*ポイント*
・明治以前からの古い産地
・酸味と甘さが調和したしっかりした味
・由良川沿いに並ぶミカン狩りもできる直売所
安寿みかん
 由良地区で穫れるミカンは「安寿(あんじゅ)みかん」とも呼ばれています。
 ここには森鴎外の小説にもなった山椒大夫(さんしょうだゆう)伝説が伝わることから、ヒロイン「安寿」の名を取り付けられました。
 かつては古い品種が栽培されていましたが、現在は温州みかんの品種「宮川早生(みやがわわせ)」を中心に栽培されています。
 最近では、一部のみかん園でオリーブへの改植が進められ、オリーブオイルだけでなく石鹸やお茶などの加工品も販売されています。。
*ポイント*
・由良の農家が育ててきたブランド名
・「安寿」は山椒大夫伝説のヒロインの名前
・オリーブ園に変わる所も増えている
丹後のジュースの製造
 与謝野町や京丹後市網野町には能力の高い加工施設があり、「丹後フルーツ」のジュースやジャム等も製造しています。
 「丹後フルーツ」を100%使ったジュースのほか、丹後産野菜とのミックスジュースも人気があり、丹後各地の道の駅やお土産店で販売されています。
 これら施設ではOEM生産に力を入れており、在庫を抱えることなく順調に運営されています。(この考え方は指導を受けた長野の先生の持論でもあります)
 特にCAS冷凍や缶詰の設備を持つ「よさのうみ福祉会」の農産加工施設では、全国からOEMの依頼があるため生産施設はフル稼働しており、障がいを持った方の就職先として活気づいています。
 また、少量の加工依頼も引き受けることで、農家から手軽に自分のブランド加工品が作れると喜ばれています。
*参考:オリジナル缶詰を作ってくださっている「リフレかやの里」の皆さんから付き添いのご家族へ応援メッセージが届きました!(認定特定非営利活動法人 キープ・スマイリング)
*参考:情熱の九条ねぎ味噌(野菜魂研究所)
*ポイント*
・「リフレかやの里」には食品加工場がある
・「丹後フルーツ」のジュースを製造・販売
・加工の請負も行っていて、農家等に人気
“Kyoto by the Sea” – Tango Fruits Vol. 5: Mandarins & Juice
This article introduces one of the key features of the Tango region: “Tango Fruits.” In Part 5, we focus on mandarins and mandarin juice.
 
  
  
  
  