この記事では、5月下旬~6月初旬の生育診断について紹介します。良好なら「トンネル被覆終了」と「第1回土寄せ」の時期です。遅れないよう行いましょう。
6月初旬の生育目標は「葉数7枚以上、草丈50cm以上」
ここ数年猛暑残暑が続いていますが、「海老芋」栽培には好ましい天候ですから収量だけでなく秀品率も向上し、150万円/10aはざらで中には200万円超えた方もいたようです。
今年も昨年同様、初期生育は良い感じなので増収に期待が持てそうです。
定植1か月後の生育目標は「葉の枚数が7枚以上、草丈が50cm以上」とします。「トンネル被覆」や「うね間潅水」をしっかり行っていれば難しい目標ではありません。
ただし「新しく展開した葉ほど大きい」ことが大切です。新しい葉が小さい場合は、何らかの影響で生育抑制か起こっています。管理作業に不備がなかったか再点検してください。
京都府北部の圃場を見てきましたが、熱心に管理されており多くの方が生育目標を達成されている印象を受けました。
下の写真は6/4に訪れた現地の生育状況です。

定植1か月後に「第1回土寄せ」
定植1か月後の生育が順調であれば、トンネル被覆を除去し「第1回土寄せ」を行うタイミングです。
「第1回土寄せ」の目的は「親芋の肥大を助け、子芋の出芽を促す」ことなので、作業が遅れると子芋の生長も遅れてしまいます。
土の寄せ方は「株元だけに5cm」です。くりかえします「株元だけ」です。株から離れた所まで土を置く方を時々見かけますが、これはダメですよ。
子芋の芽は横に伸びる性質を持っていますが、土を寄せ過ぎると、一番伸びやすい親芋の近くで立ち上がってしまいます。これでは「セミ」になってしまいます。
下の写真は第1回土寄せの例です。

また「第2回土寄せ」は「第1回の1か月後が目安」です。しかし時期は「6月下旬~7月初旬」が良いとされているため、第2回を6月中旬に行うとその期間内に実施できなくなります。
海老芋栽培の肝となる管理作業は「生育に合わせて作業する」のではなく、「作業に合わせて生育させる」ことが重要です。「株が大きくなっていないから作業は1か月後だな」なんてのは論外です。
生育の遅れは管理作業の遅延につながり、最終的に低収や低品質となるので、予定どおり生育するよう努めましょう。
まとめ
定植1か月後の生育目標は「葉の枚数が7枚以上、草丈が50cm以上」です。これを達成したら、すぐにトンネル被覆を除去し「第1回土寄せ」を行いましょう。
If growth is good, ensure timely earthing up. The standard for judging quality is 7 leaves and a height of 50 cm (Ebiimo 11).
One month after planting, the growth target is “at least 7 leaves and a height of 50 cm.” Once this is achieved, immediately remove the tunnel covering and proceed with the “first earthing up.”
Let me know if you’d like any adjustments!