前回訪れた京都府丹後地域の圃場の、その後の生育状況を見てきました。2週間程度の期間ですが、親茎と子茎の茂りが逆転していました。
今後まだまだ続く夏の高温を受けて、子茎が平年以上に大きく生長し、それに合わせて子芋も平年以上に肥大することが期待できそうです。(海老芋61)

●摘葉の効果
7月末に訪れた圃場で、摘葉2枚管理が始った株を紹介しましたが、今回同じ株を撮影してみました。
前回の状態(下の写真)は、子茎がまだ大きくなる前だったので、葉数が一気に減少したことで貧弱な株に見えていました。

しかし今回(下の写真)は、親茎が0枚管理に移行して退化し、子茎が大きく生長繁茂したことで、貧弱さは全く感じられません。
なお、子茎の株元にある小さい葉は、摘葉前の日陰になっていた時の葉です。

●肥効の変化
圃場が粘土質の土壌(下の写真)の場合は、子茎の急激な生長や積極的なうね間潅水による肥切れは起こりにくくなります。
ただし、土寄せの手作業部分の労力が、水はけの良い畑地圃場に比べ大変です。

肥料分が抜けやすい圃場では、葉色が黄色っぽく(下の写真)なってきます。その場合は、早急に臨時追肥を行いましょう。
子茎の最大繁茂期に肥切れしてしまうと、せっかくの夏の天候を活かせなくなり、子芋の肥大が抑制されてしまいます。

●乾燥障がいの発生
うね間潅水の期間が空いてしまうと、思ったより急激に「葉枯れ症」(下の写真)が発生します。しかも、人為的な原因のため「圃場全体」で発生します。

●ハダニの併発
さらに悪いことに、この機を逃さず「ハダニ」の増殖(下の写真、カスリ状の部分)も発生します。ハダニの初発は、気が付いていないだけで「すでに行われて」しまっていますから、一気に葉にカスリ状の激発時の被害が発生します。
なお、圃場の乾燥状態は「うね間潅水不足」による人為的に引き起こされるため、ハダニも圃場全体で激発します。

●トラクターによる生育停止
丹後ではありませんが、下の写真は移動途中で見た海老芋圃場です。トラクターを使用したため耕耘幅が異常に広くなっており、良好な根域が全滅したため生育が停止していました。
圃場はきれいに管理されておられましたので、積極的に生育停止させてしまったことになります。京都府の圃場でこういうのを見てしまうと、昔を知っているだけに悲しくなります。

Growth Status of Kyoto Heirloom “Ebi-imo” Taro (Post-Obon, Mid-August)
I revisited the Ebi‑imo fields in the Tango region of Kyoto Prefecture to check on the crop’s growth since my last visit. Although only about two weeks have passed, the balance of growth between the parent stem and the daughter stems has reversed.With the continued high summer temperatures expected in the coming weeks, the daughter stems are likely to grow larger than in an average year. As a result, the daughter corms are also expected to swell more than usual, potentially leading to better-than-average yields.

