海老芋

京野菜【海老芋】夏までの除草はとても大事

 栽培期間を通して雑草を抑え続けるには、夏までの除草作業が大切です。これができていないと、除草剤を使ったとしても圃場全体で特定の雑草が繁茂してしまい、海老芋の生育・収量を大きく低下させます。(海老芋65)

 これまでの記事で「5月下旬の発生初期除草」と「6月の大きくなる前除草」と「7月上旬の地上部切除」の大切さを説明してきました。
 これをしっかり行えば、上の写真のように雑草が抑制され続け、夏以降の除草をほぼキャンセルできます。

 しかし、省力・軽労化のため、除草剤に頼ろうとする農家・指導者がたくさんいるのも現実です。除草剤にも色々ありますが、よく使用されるのが「ナブ乳剤」です。

 浸透移行性があるため梅雨明け時に巨大化してしまった雑草にもよく効き、全面散布ができるため散布方法が簡単なことから、とても人気があります。

 ところが、そんな良い除草剤「ナブ乳剤」にも弱点が2つあります。そのため、この弱点を考慮した除草体系を組んでおくことが大切です。

①落ちた種には効かない
 雑草を巨大化させてしまったということは「花が咲き、種が着く」ことでもあります。茎葉だけでなく根も枯らしたとしても、種は生き残って再起を図る可能性が高いです。
 地面に落ちた種は、海老芋の傘のもとで良好に発芽してきますが、経費をかけて除草剤をかけたので、8月に除草作業なんてしません。
 夏に発芽してからほったらかしということは、海老芋のための水や肥料をかすめ取れるわけなので、秋になり海老芋の勢いが低下してきた時に急激に成長し、収穫時まで繁茂は続きます。
 こうなると、海老芋への悪影響は無視できません。

②効かない雑草がある
 ナブ乳剤を梅雨明けに散布すると、目で見てわかる良い効きを示します。それは、海老芋圃場では、ナブ乳剤が最も得意とする「メヒシバ」等のイネ科雑草が優先だからです。
 しかし、どんな雑草でも効果が高いわけではありません。ラベルの注意事項には「広葉雑草及びカヤツリグサ科には効果が期待できない」と書いてあります。下の写真をよく見ていただくとカヤツリグサがとても多いのがわかります。
 これに対処しようとすると、これもラベルに書いてある「広葉雑草などが混在する場合は、これらの雑草に有効な除草剤との体系で使用してください」を実施する必要があります。
 しかし、複数の除草剤を使用するなんて、海老芋の魅力である「大面積で省力的に作れるのに高単価」に見合うとは思えません。

 というわけで、秋の圃場が雑草だらけの方は、来年の除草方法を再考しましょう。

Kyoto Vegetable “Ebi-imo”: Weeding Before Summer Is Crucial

To suppress weeds throughout the cultivation period, it is crucial to manage weeding before summer. If this is not done, specific weeds will thrive across the entire field even if you use herbicides, which will significantly reduce the growth and yield of Ebi-imo