今年の出荷を予想するため、10月中旬に、いつも参考にしている京都府北部の丹後地域の栽培圃場を見てきました。(海老芋71)

今年の出荷開始はバラつく、でも10月末には開始
今年は、8月の猛暑の後、9月のいきなりの秋雨含む涼しさ、10月に入っても順調に涼しくなっていきましたから、暦どおりの収穫開始かと思ったのですが・・・圃場ごとに株の黄化が大きく異なっている状況でした。
*参考記事:今年の生育状況は(9月末)
そのため、黄化の早い圃場では暦どおり10月中旬から掘り始めていましたが、黄化がほとんど見られない圃場ではまだ収穫の気配がありませんでした。(下の写真2枚)


ただし、収穫開始の判断は「葉色・株の状態より時期が優先」されます。堀取機を使用すれば掘るのはすぐですが、掘ってからすぐに行わなければならない調整作業に時間がかかり、1日に掘り取る株数の制限要因となるからです。
あまり遅く収穫を始めてしまうと、「霜注意報」が出るまでに収穫を終えられなくなるため、まだ葉が緑でも「収穫開始は遅くても10月末」なのです。
「まだ緑じゃないか、まだ芋が太るじゃないか」という方が時々おられますが、そんなこと言わないでください。
「葉が元気でも、子芋の肥大はすでに止まっているし、地温が下がれば孫芋・ひ孫芋は休眠を始める」ので、とっとと収穫を始めましょう。
今年度の出荷は例年と大差なし、ただし産地により減収・低品質
ということで、今年の本格的な出荷パターンを次のように予想しました。
10月中旬から掘り始めて下旬に出荷が始まり、11月に入ると出荷量が増え、単価を見つつ出荷量を制限しながら12月を迎え、12月に入ると単価上昇が期待できるので秀品の量がピークを迎え、クリスマスにほぼ終了、1月からは個人的な量がポロポロ出る感じ。
ただし、夏の猛暑対策(というより猛暑活用)ができていない産地は、芋が小ぶりで減収しやすい。なので、「買わないといけない需要」のある1月からの高値に勝負をかけ、2月も出してくるかも。
また、最後の土寄せを8月後半に行っている産地は、肩の太りが悪く「長」率が高く「秀」の出荷量が激減しやすい。なので、「丸」などを好んだり「秀」に価値をそんなにおかない市場に主軸を置くかも。
さらに、最後の土寄せを9月から行っている産地は、「伸びただけで精一杯、肩の太りなんて無理無理」となりやすい。なので、なんでも単価の高いとされる12月にドカッと出してくるかも。また「こえびちゃん」はそこそこ取れるかもしれないので、1月にドカッと出してきて、値動きを下方にしてしまうかも。
規格別のお勧めする買い方は・・・
以上の状況を見たうえで、海老芋を買う時のポイントは、次のような感じだと思います。
●「秀」を12月に入ってから買うと割高なので、11月の値が落ち着いている間に、入り数の少ない、芋の大きなものを。「秀」は「肩と尾」でできているため、芋が大きいと、尾の部分を落としても、美味しい肩も大きい。
●「丸」
肩は張っているが、尾との境い目が判断しづらく、どこまでが肩なのかわかりにくい。ただし「長」と違い、肩は必ずあるので、値段からするとお買い得かもしれない。

●「長」
美味しい肩の張りが少ないので、歩留まりが悪いため安いがお勧めしない。ただし、海老芋本来の美味しさが期待しにくいというだけなので、美味しいサトイモとしてならコスパがいいかも。

●「細い長」
昔なら「細」の規格なのでブランド外の芋。海老芋本来の美味しさは期待できないが、「唐の芋」なので美味しいサトイモとは言える。均一に細いので、輪切りにすると同じ形の食材ができる。

●「こえびちゃん」
「洗っていない産地」のものを11月にまとめ買いして涼しく湿気ない場所で保管。洗ったものは、腐らないとは思うが表面がシワシワになりやすく、高いのに損した気持ちになる。

Kyoto Vegetable “Ebi-imo” (Shrimp-shaped Taro): This Year’s Growing Conditions (Mid-October)
To estimate this year’s harvest and shipment outlook, I visited a cultivation field in the Tango region of northern Kyoto Prefecture in mid-October. This is one of the fields I regularly monitor as a reference for evaluating the growing conditions of Ebi-imo.

